米16州司法長官、四大会計事務所の気候関連開示推進を問題視 独立性・利益相反で説明要求

8月24日、米ネブラスカ州など16州の司法長官は、デロイト、EY、KPMG、PwCの四大会計事務所に対し、気候関連財務開示を推進する取り組みが監査人としての独立性や客観性などの職業上の義務と抵触するおそれがあるとして、説明と関連資料の提出を求める書簡を送付した。書簡は米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長らにも宛てられた。

司法長官らは、四大事務所が気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みについて、Scope 1・2排出量を「マテリアリティ評価とは独立して」開示する考えを支持したほか、ネット・ゼロ・フィナンシャル・サービス・プロバイダーズ・アライアンス(NZFSPA)の創設メンバーとして、2050年までのネットゼロに沿ったサービス提供を掲げた点を指摘した。また、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の気候関連開示基準の世界的な採用・利用促進にも賛同しているとした。

書簡は、こうした取り組みが監査におけるマテリアリティ、中立性、誤謬の回避といった専門的基準との間で独立性上の問題を生じさせるほか、気候関連開示や保証サービスから収益を得る事業との間で利益相反を生じさせるおそれがあると主張した。さらに、四大事務所が独立性、誠実性、客観性を掲げる一方、こうした気候関連のコミットメントを開示していない点について、州の不公正・欺瞞的行為を禁じる法律に抵触する可能性も指摘した。

四大事務所には、TCFD、ISSB、NZFSPAへの関与と監査の独立性との整合性、Scope 1・2・3排出量や気候関連リスクのマテリアリティ判断、利益相反を防ぐ社内管理、過去5年間の気候関連開示保証・サステナビリティ報告・ESGコンサルティング収入など計38項目について回答と資料提出を求めている。

原文:August 24, 2026


🔓会員登録で実務解説・実践ガイド

ESG Journalでは、実務に役立つポイントや実践ガイド(テンプレート)を紹介しています!欧州・米国の最新基準に対応するための実務ポイントを、具体的なアクションレベルで整理しています。

🌍海外開示制度・基準への対応に関連する実務解説はこちら>>>

READ MORE
READ MORE
READ MORE

すでに登録済みの方はログイン

関連記事一覧