欧州委、産業熱の脱炭素化に4億ユーロ 65件のクリーン熱プロジェクトを選定

5月22日、欧州委員会は、イノベーション基金の「Heat Auction」を通じ、産業分野の熱生産を脱炭素化する65件のプロジェクトを選定したと発表した。支援総額は約4億ユーロ、約680億円で、資金はEU排出量取引制度(ETS)から拠出される。

今回のHeat Auctionは、革新的なクリーン熱技術の導入を加速するためのEU初の域内横断型オークションである。対象プロジェクトは、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ハンガリー、ポルトガル、スロベニア、スペインの欧州経済領域(EEA)10カ国で実施される。

選定されたプロジェクトは、天然ガスを使う熱生産設備を置き換えることで、10年間で660万トン超のCO₂排出を回避する見込みである。また、設備容量は計766メガワット(MW)で、運転開始後5年間に約16.3テラワット時(TWh)の脱炭素熱を生産する予定だ。これは5年間で15億立方メートル超の天然ガスを代替する規模で、EUの約400万世帯の年間消費量に相当する。

技術面では、直接・間接抵抗加熱を採用する案件が多く、ヒートポンプ、太陽熱、電磁加熱、誘電加熱、ハイブリッド技術も含まれる。対象産業は、紙・パルプ、ガラス、セラミックス、建設資材、鉄鋼、食品・飲料、繊維、医薬品などである。

今後、欧州気候・インフラ・環境執行機関(CINEA)が助成契約の正式準備を進める。契約締結は2026年後半を予定しており、最終的な署名済みプロジェクト一覧は2026年第4四半期に公表される見通しである。

原文:Commission awards €400 million to European projects to decarbonise heat production

日本語参考訳: 欧州委員会は、熱生産の脱炭素化を目指す欧州プロジェクトに4億ユーロを助成する。


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